今回はトマトの購入時の目利き、追熟方法を解説します。
スーパーで購入できるトマトもちゃんと選んで買うと美味しいものに巡り会えますよ!
_φ(・_・ もくじ
美味しいトマトの食べごろは?
美味しそうなトマトでも例え産地で直販されていたとしても、買った当日にすぐ食べるのはもったいないです。
トマトは鮮度とは切り離して考えなければいけません。
追熟させたトマトはかなり甘さが増してグッと美味しくなります。
いきなり追熟の話をするよりも先に「食べごろ時期」と「採りごろ時期」についてお話ししましょう。
「食べごろ」と「採りごろ」
食べごろ
いったいいつが食べごろなのでしょうか?
魚、野菜、肉、、いろいろな食材がありますが、今回はトマト=野菜です。
野菜もいろいろな種類があり、食べごろはそれぞれに違います。
トマトの食べごろはなんといっても「糖度が一番高くなった状態の時」ですね。
甘いトマトはそれだけで価値のあるものになります。実際に高糖度のブランドトマトは価格が高いですね。(高知県産の徳谷トマトなど)
ではいつが一番糖度が高いのでしょうか?
- とれたて?
- それとも・・・???
とれたての野菜は一番価値があるように思えますがトマトにおいてはそうではありません。
トマトは十分に追熟させてこそ進化を発揮する野菜なのです。
では樹になった状態で糖度MAXまで上がるのでしょうか?
採りごろ
トマトの収穫タイミングはいったいいつが最適なのでしょうか?
真っ赤に完熟させるまで樹についたままにしておくといいのでしょうか?
これはトマト農家さんから市場(しじょう)までの時間に関係してきます。
トマトは一般的に春から夏にかけて最盛期を迎えます。
気温が高い時期にバーっとできるわけですね。
そこで例えば九州地方熊本県のトマトが東京のスーパーに並ぶまでいったい何日かかるでしょうか?
収穫から地元JA〜トラック輸送で東京へ〜豊洲市場〜仲買バイヤー〜スーパー店頭
最低でも2日、長ければ4日はかかるでしょう。
そうすればこの時期の気温ですから急速に追熟が進み、スーパー店頭では食べごろは逃しているのかもしれません。
では逆に熊本県内ではどうなのでしょうか。みていきましょう。
収穫から店頭まで、もしJAを通さずに直売書などで買えるのなら
収穫当日のものを購入することができます。
ということは農家さんは極限まで樹で熟させることができますね。
いつ収穫したら良いのかは、個々の農家さんの判断にお任せするのが一番!という結論です。
では、その先。店頭に並んでいるトマトをどのように目利きするか解説していきます。
美味しいトマトの見分け方:トマトの目利き
- 星
- でこぼこ
- 緑色の線
- チャック
目利きポイント「星」
「星」とは下側の中心部から放射線状に出ている白っぽいスジのことです。
何故だかわかりませんがこれが美味しいトマトの証拠です。今まで10000個くらい味見してますからね。今までの経験で申しております。
星がはっきりしていればしているほど美味しくなります。
でこぼこ
上部がでこぼこしていますよね?これも美味しい証拠です。
このような形が悪いとされているものは、トマトに限らず市場では嫌われます。
ですが実は美味しいんですよ!
この写真のものよりももっと変な形でボッコボコになっているものは、もっと美味しいです。
こういうものはいわゆる「B品」として売られていますが、味はA品です。
緑色の線
ヘタから下に向かって「緑色の色鉛筆で」描いたような線が見えるでしょうか?
これもA級トマトの証拠です。
この線は追熟が進むにつれて消えていくので、もしかしたら店頭では見ることは少ないかもしれません。
ですがこのサインは農家さんの中でもレアとされているもので、知る人ぞ知るサインなのです。
チャック
これも一見するとB品認定なのですが、実はそうではありませんよ。
下側の「星」の中央にあたるところから直線状に亀裂が入ったものです。
これは実際に割れているのではないので、品質に支障はありません。
以上がトマトを目利きする上で大切な4つのポイントです。
どれもB品のような見た目ですが、逆にそれが美味しさのサインです。
トマト自身が出すサインを見逃さずに、本当の良品を選びましょう。
さて、良品を選んだ後は?
すぐに食べてはいけませんよ!追熟です。トマトは追熟させてナンボです!
良品も買った当日に食べちゃうとせっかくのポテンシャルが生かしきれません。
ここはぐっと我慢です。追熟させましょう!
これがトマトの追熟だ!
と言いましても、
追熟は「おいとくだけ」です。
決して冷蔵庫に入れず、常温で暖かく見守りながら放置してください。それだけです。
本当にそれでだけです。
食べごろは個々の判断で。トマトも一つひとつ状態が異なります。だから追熟期間も異なります。
暖かく見守っていて、食べごろをいただきましょう。
よく「トマトが緑色っぽいから常温に置いておく」とか
「へたを見て鮮度をチェック」とか言われていますが、これは半分正解で半分間違いです。
そもそも追熟はベストタイミングで収穫したトマトにのみ適用されるべきものなのですから、緑色のトマトを常温に置いていても仮に赤くなったとしても美味しくはなりません。
30点が55点くらいに上がっただけと考えてください。
そして「へた」ですが、そもそもトマトに「とれたての貴重さ」はないのですから、はっきりいって無関係です。
しかも追熟させるなら「へた」を取ってから。へたにカビがはえる原因になります。
トマトは鮮度関係なし。追熟させたら全部美味しくなるわけではない。
トマトを追熟させる
厳密に言うと、冷蔵庫内でも追熟は進みます。
低温下では非常にゆっくりなスピードで熟していきます。なので冷蔵庫は熟すスピードを遅らせる機械だと思ってください。
- 春〜夏は気温が高く追熟も期間が短くてすみます。
- 冬は期間が長くかかります。
と言うことは、上記の4つの目利きポイントに当てはまらないトマトでも追熟させると美味しくなるのか?と言う疑問点が上がってきますね。
答えはyesです。ですが目利きポイントで解説したトマトは追熟で飛躍的に美味しくなるポテンシャルを秘めています。
元の素材が良ければ良いほど、追熟でも良い結果が得られます。
できれば常温で食べよう
冷蔵庫で冷やしたトマトもいいですが、一度常温で食べてみてください。
温度というものは野菜や果物の糖度に非常に関係があり、
- 温度が高いと糖度も上がる
- 冷やすと糖度が下がる
このような結果になります。
一度お試しください。
できれば皮を取り除こう
まーめんどくさいですが皮を除いて食べた方が美味しさはダイレクトに伝わってきます。
湯むきすると綺麗に剥けますからね。
プチトマトも湯むきすると甘さが際立ちます。
おしまいに
これであなたも美味しいトマトに巡り合えますね。
農家さんの技が光る食材は料理を楽しくしてくれます。
料理ライフ楽しんでくださいね!ありがとうございました!