_φ(・_・ もくじ
鶏もも肉:身
身側をジューシーに仕上げるにはどうしたら良いでしょうか。
美味しさの王道である食感のコントラストをここでも意図的に作り出し、食べ手に美味しさを与えていきましょう。
はじめに種明かしすると、「皮8:身2」の時間配分くらいに思っておくといいかもしれません。
前ページで難関である皮はパリッと焼くことができますのでここでは軽くサラッといきますよ。
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方法1:ひっくり返して焼く
- 皮がパリッと焼けたらそのまま強火にして鍋底面の温度を上げる
- ひっくり返して1〜2分加熱
- 火を止めてそのまま放置
簡単に焼くにはこれですね。皮側からも身の皮に近いところに火が入っているので、身側からは鍋の蓄熱と皮の蓄熱で加熱していくイメージです。わりと簡単で大人数のランチ調理とかではどの店もやっている手法です。
方法2:アロゼ
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アロゼとはなんぞや?簡単に言うと「油や液体をかける」ことです。ここでは皮から出た脂をかけながら加熱していく手法です。
- 皮を焼き始めて皮から脂が出てきたら、その脂をスプーンなどですくって身にかけ、温まった脂で加熱していきます。
- 分厚いところには多めに
これもシンプルですね。アロゼしながらフライパンの空きスペースでジャガイモを焼きながらとかもできますので、皮が焼ける&身が焼ける&芋が焼けるタイミングがほぼ揃うので時間短縮にもなりますね。
アロゼの良いところは身側が高温の鍋に直接触れないと言うことです。
肉は高温の鍋と出会ったらその場所の水分が著しく消失するのでそれを全体的に防ぐことができます。皮を焼きながら身側に油を回しかけて温度を上げていきます。油は筋肉の歪な形でも、その隙間に流れていくように全体を温めてくれるので鶏もも肉には適している加熱方法です。
あとは熱伝導で内部まで加熱していく形になります。
注意点
鶏もも肉の特徴として、筋肉の塊の集合体と言うことがあります。
私たちの太ももやふくらはぎもいろいろな筋肉で構成されていますね。
筋肉塊の表面には筋膜があり熱伝導を妨げる要因になります。さらには隣り合った筋肉塊の間は少し間隔が空いているのでそれもともない熱伝導しにくくなります。
筋肉塊が重なって見えるところは気をつけて加熱する必要がありますね。
これはからあげを作る際も同様に意識することで失敗を防ぐことができます。
まとめ
ということで、鶏もも肉の調理で重要なのはこうなります。まとめです。
- 「皮」と「身」の異なるもので構成されている
- 「皮」は脂肪分を溶かしてパリッとさせる
- 「身」はそれに反してジューシーに仕上げる
- 筋肉塊どうしが隣接している箇所は注意する
- 意図的に美味しさの王道である「食感のコントラスト」を作る
料理は目指すべき結果が明確なら、迷わずゴールに向かえば大筋では間違えることはありません。
ゴールに向かうプロセスも明確ならそれを着実に楽しむことがいいでしょう。
初心者は無駄な上辺だけの装飾されたレシピや手抜きを推奨する本などに惑わされるから、基本の技術がなかなか向上しないのだと思います。
逆に考えると、基本技術を向上させると脱初心者となりレシピや本などを「振り回されず」「活用する側にまわることができる」のです。
基本は本当に大事だし、無限に応用できるようになります。
これが誰もが料理上手になれると言う理由なんです。
![](https://cook-lesson.net/wp-content/uploads/2019/10/IMG_3160.jpg)
今回もありがとうございました!