昔から「きのこは洗うな」と言われ続けてきましたが、果たしてそれはどんな根拠があるのでしょうか。
疑問を持たずただ単に先人をなぞっていては、自分の成長はないと思って基礎から考え直してみました。
結論は「洗ってもよい」です。
以下解説します。
_φ(・_・ もくじ
きのこを洗ってはいけない理由
きのこを洗ってはいけないとされている理由を挙げていき、それぞれについて解説を書いていきます。
水を吸ってしまうから
きのこはスポンジ状になっている菌の集合体です。
なのでその隙間に水が入り込んでしまうというのがダメと言われている所以ですが、
それは間違いです。
キノコの味が変化してしまうほど水を含んでしまうことはありません。
ましてや流水で洗い流すようにするだけなら、なんら問題なく調理に取り掛かれますし。
わざわざ味付けを濃くすることもなく、今まで通りの味付けで十分です。
キノコの香りがなくなるから
水溶性の香り成分は洗い流す時にいっしょにながれていってしまうものもあるでしょう。
しかし表面だけ洗い流すわけですから、これに関してもなんら問題はありません。
その後の加熱調理の際には、内部の水分が放出され香りや旨味が際立つようになるのでなんの心配いらないでしょう。
といった具合に、たいしたデメリットはありませんね。どちらかというと洗った方がいいですね。
次に洗うことのメリットについて例を挙げて解説します。
きのこを洗うメリット
- 汚れがおちる(砂や石などの固形物)
- 目に見えないバクテリアが流れ落ちる
- 食中毒原因菌が減る
汚れが落ちるというのはだれでもわかりますよね?そしてバクテリアも落ちるのもわかりますね。
でもゴシゴシ洗うわけではないので(きのこはデリケートですから)100%バクテリアが落ちるわけではありません。でもこの後の加熱調理で死にますご安心を。
例外として生食するマッシュルームは加熱調理がない分、綺麗に洗ってから包丁で一皮剥くように掃除すればOKです。手も汚染されず清潔に作業できますね。
マッシュルーム以外のきのこも加熱調理するからといって安心していてはいけませんよ!
なぜなら「ボツリヌス菌」というかなり凶悪な食中毒原因菌があります。
ボツリヌス菌は土の中や川魚に存在していますので、土つきの野菜なんかは気をつけて扱わないといけません。
きのこだったら原木栽培の椎茸や、松茸などの天然きのこに付いている可能性があります。
このボツリヌス菌が毒素を出してしまうと加熱では死ななくなりますから注意が必要。
ただしこの毒素は嫌気性なので、空気に触れていると増えにくい種類のものなので
原木椎茸や天然のキノコでも通常の環境なら問題ないでしょう。
また、キノコ類はもともと水分が多く、
- 内部の水分を加熱し
- 水分の加熱によってキノコ自身を温める
このような加熱プロセスなので表面に水分がついている方が加熱時間は短縮できます。
例えば、採取から時間が経っている原木椎茸などは、少量の水と一緒に蒸し焼きするとふっくらとジューシーに仕上がります。
きのこは洗ってよし!
というわけで
洗わないよりは洗った方がいい
スーパーで買えるきのこはほとんどが菌床栽培なので綺麗だと思って大丈夫
マッシュルームは綺麗にしよう
ボツリヌス菌はあまり関係なし
というわけで、清潔に美味しく楽しくきのこを調理しましょう!
- 洗わないより洗った方が良い
- 菌床栽培はあまり汚れてない
- 生食するマッシュルームは洗って一皮剥く
- ボツリヌス菌はあまり関係なし