柔らか鶏むね肉ソテー【前編】:玉ねぎや塩麹を使わずにテクニックだけで柔らかく仕上げます。

鶏むね肉といえば「安価」で「ヘルシー」な食材の代表格です。

上手に料理すると家計にも身体にも優しい食事になりますね。

でも鶏むね肉はパサパサして硬いから・・・
かといって玉ねぎでマリネするのも面倒だし。。

一般的なお悩みで一番多いのが「パサパサになる」です。これはダントツの1位ですね。

この記事では

  • 副材料を使わずに
  • 鶏むね肉に対してめんどうな処理をせず
  • 美味しく焼く方法

について解説します。

鶏むね肉を柔らかくする一般的な方法

ネット上を検索してみるといろいろな副材料を使って柔らかくする方法がいくつか紹介されています。

よくある「鶏むね肉を柔らかくする方法」
  • 玉ねぎでマリネ
  • 塩麹に漬ける
  • パイナップルやキウイの酵素を利用する
  • フォークで突き刺す

有名なのは「塩麹」でしょうか。一昔前にTVで話題になり今ではスーパーでも普通に売られるようになりました。

玉ねぎもパイナップルも塩麹も『酵素』の持つ力が『動物性タンパク質を分解』するから

柔らかく仕上がるんですね。

しかしこの方法は時間がかかります。

「玉ねぎ」「パイナップル、キウイ」はすり下ろすのが面倒ですね。洗い物も増えますし。。

柔らかく調理したいけど、

どうにかめんどくさいことをせずに美味しく調理したいですよね。

簡単に美味しくできます!ご安心ください

肉が柔らかく感じるのはなぜ?

ここからはまず柔らかさの表現は何がもたらしているのかをまず見ていきます。

手っ取り早く結論に行きたい方は読み飛ばしても構いませんが、ベースとなるロジックは理解していた方が他の料理にも応用できるようになりますので。

では解説です。

肉が柔らかい理由いろいろ

口の中で肉を柔らかく感じるということにはいくつかの理由があります。

そもそもが柔らかい

牛ヒレ・豚ヒレ肉など、「大きな身体、大きな筋肉の中心部」はあまり動かさない部位です。

あまり動かさなければ筋繊維は発達せず、自ずと柔らかい触感になります。

逆によく動かす部位は筋肉が硬くなりぎゅっと収縮したような食感になります。例えば腿の外側や関節付近ですね。特に関節付近は筋がたくさん入り込んでいて、「焼く」という調理には不向きです。

*外もも、すね、うでの外側などは焼くと硬くなりやすい部位です

水分が多い

これは前述した「そもそもが柔らかい肉」にも当てはまるところがありますが、今回の議題である「鶏むね肉」も水分を多く含んでいる部位ではあります。

なのでこの「水分」を保ったまま食卓へ出すことが柔らかさの鍵になります。

また魚肉も水分が多いものが多く、加熱しても硬くなるということはほとんどありません。

脂がある、または脂が多い

和牛に代表される「霜降り肉」は筋肉の間に脂肪が入り込んでいます。

脂は加熱されると溶けますので、赤身肉の間に脂が入っていると加熱した時に溶けて、結果柔らかく感じます。

筋肉に見えない脂が入り込んでいる部位もあります。代表的なものは「鶏もも肉」です。

焼いても揚げても「鶏むね肉」より「鶏もも肉」の方が柔らかく仕上がります。

カロリーはむね肉と比べて高くなりますが、調理に工夫すれば皮目の脂を落としながら焼けるのでカロリーは調整できます。

魚の場合は「ゼラチン質」があるのでこれが「霜降り肉」と同様の働きをしますので柔らかいということです。

肉を柔らかく焼くには

柔らかくなる原因は

  • 水分

ということがわかりましたね。

ということは水分や脂分を失わずに加熱すると柔らかく感じる実際柔らかい)ということです。

それが簡単にできたら嬉しいんだけど・・

いわゆる加熱のしすぎが失敗の原因となっていることが多いです。

脂分はもともとむね肉にはあまり関係ないので、次の項では水分を失わないために知っておくことについて解説します。

温度

ではどのようにしたら水分を保ったまま加熱できるのか論理的に解説していきます。

まずは加熱目標温度から見ていきましょう。

鶏むね肉の加熱目標温度
  • 食中毒原因菌が死滅する温度
  • タンパク質(筋肉)が収縮し硬くなる温度

サルモネラやパンピロバクターをやっつける温度

以前の記事でも解説していますが、鶏肉には「カンピロバクター」や「サルモネラ」といった食中毒の原因菌が付着している場合が多く、

それらを死滅させることが加熱調理で最も重要なことになります。

保持時間によって目標温度は変わりますが目安として

  • 71℃で即時
  • 68℃で15秒
  • 66℃で2分42秒
  • 63℃で8分42秒
  • 60℃で35分
  • 57.8℃で1時間21分24秒

このようになります。詳しく知りたい方は別記事で解説していますのでそちらへ。

タンパク質が硬くなってしまう温度

鶏肉などの動物性タンパク質が硬くなる原因はタンパク質の一種である「アクチン」が熱により変性されることでパサパサ感がでてしまうことにあります。

このアクチンが編成される温度が以下のようになります。

パサパサになる温度

66〜73度またはそれ以上

ちなみに長時間加熱してもアクチンは柔らかくなることはありません。

変性したアクチンは硬く収縮し、中に取り込んでいた水分を絞り出してしまいます。

この水分は2度と筋肉内に戻ることはありません。なので加熱のしすぎは要注意なのです。

ちなみにパイナップルの酵素はアクチンの組織結合を
緩めてくれます

さてどうでしょうか?こんがらがってきましたね。

安全に美味しく調理するのは低温調理してパスチャライズするのが一番の最適解なのですが、器具や時間が必要になります。

今回は手軽に美味しく!がゴールですので低温調理はしません。

ではお待ちかね。次の記事では実際の調理工程を示しながら説明していきます。

後半に続く⬇︎

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事